衣替えシーズンに出すクリーニングは重い荷物を運んだり、返ってきた洋服をクローゼットに戻したりする手間が大変です。仕事やプライベートに忙しい人は、クリーニング店に足を運ぶことも大きな負担になります。
そんな悩みを解消するサービスが「宅配クリーニングの長期保管」です。宅配で洋服を発送すれば、キレイになった洋服を来シーズンまでクリーニング店が保管します。気分もクローゼットもスッキリさせてくれる「長期保管」、そのサービス内容を詳しくご説明します。
Contents
クリーニング後の長期保管サービスとは
宅配クリーニングの長期保管サービスは、「クリーニングした衣類をそのまま保管」します。
つまり、通常のクリーニング店では対応できない高級な素材が使われているもの、高額な装飾品が付いたもの、劣化が激しい洋服などを除けば、ほとんどの衣類の預かり保管に対応しています。
長期保管が難しいもの
- 高級素材:カシミヤ、アンゴラ、シルク、アルパカ、合成皮革、ベロアなど
- 輸送中に型崩れの恐れがあるもの:着物や毛皮、ドレスの他、帽子など
- 直接身に付けるもの:水着や下着など
- ペットの毛が大量に付着した洋服
長期保管の料金
宅配クリーニングの場合、上記以外のものなら、「クリーニングを含んだパック料金」もしくは「衣類1点ごとの個別料金」で保管してもらうことができます。多いのはパック料金サービスで、相場は10点で10,000円前後です。
衣類1点ごとの預かりサービスをおこなっているお店には、高級素材のクリーニングと保管に対応しているところもあります。素材や預かり期間に応じて料金が変わるため、最初に見積りを出してもらいましょう。
一例として、東京都の世田谷区、目黒区、渋谷区を対象エリアに集荷・宅配サービスを展開している「山崎ドライクリーナー」の料金設定をご紹介します。
- ニット小物類:300円
- スーツ:500円
- コート:500円
その他、衣類以外にも、カーテンや絨毯などの宅配クリーニングと保管にも対応します。
長期保管の期間について
クリーニングの保管サービスを利用できる期間は、おおむね6~9ヶ月間程度です。冬物のコートなら3月に依頼すれば、最長で11月まで保管できると考えましょう。
ただし、「保管サービスには申し込み期間が決められている場合がある」ということに注意してください。
たとえば、最大9ヶ月保管のサービスでも、保管冬物衣料の預かり期間が2~8月、返却期間は9~12月と定められている場合があります。2月に預けて12月返却指定すると11ヶ月預けることができますが、8月に預けても12月末には返却されるため5ヶ月間しか預けることができません。預ける時期によっては、保管料金が割画家になってしまうことに気を付けましょう。
どのタイミングで依頼しても、そこから6~9ヶ月保管してもらえるタイプのお店もあります。より便利に使えるほうのサービスを選んでください。
長期保管を利用する時のポイント
長期保管を賢く利用するポイントは、「保管環境」と「返却時の対応」です。
保管環境について
空調管理された大きな倉庫でハンガーに吊るして保管するのが一般的ですが、洋服が増えてくると箱詰めで保管される場合もあります。素材によっては日光で日焼けするタイプのものもあるため、その場合は日光が遮断された部屋で保管してもらったほうが安心です。
洋服の紛失や取り違えがおきないように、バーコードでセキュリティー対策をとっているお店もあります。保管環境の確認が、大切な洋服を守ることにつながるでしょう。
返却時の対応について
洋服の返却に関しても、お店によって対応が異なるため注意が必要です。
たとえば、クリーニングと保管をパックで依頼する場合、何事もなければ、返却予定日に洋服が配送されてきます。しかし、礼服や喪服など、預けた服が急に必要になった場合、予定より早く返却してくれるか否かの対応はお店次第です。
対応可能だとしてもパックで依頼した洋服が全て返送され、中には早期返却手数料を請求されることもあります。1点だけの早期返却ができても、返却時の送料などでペナルティを課される場合もあるでしょう。喪服などはパック保管サービスを利用しない、繰り上げ返却依頼に対応するサービスを探すなど、対策をとっておく必要があります。
最後に
宅配クリーニングの長期保管サービスは、大切な衣類を次に着る日まで最適な環境で保管します。衣替えの常識が変わる便利なサービスといえるでしょう。
ただし、宅配クリーニング店によってサービス内容が少しずつ異なります。料金だけに注目せず、保管期間や環境、早期返却時の対応など、誤解がないように確認してから依頼しましょう。
保管を依頼するシーズンものの洋服と普段使いの洋服、それぞれ要望に合ったお店を使い分けることも、サービスを賢く利用するコツです。